周りの人が理解しにくいパーソナリティ障害|周囲の理解が改善の鍵

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性格と病気との違い

カウンセリング

精神科受診で人生が変わる

人間には1人1人違った個性があって、性格もそれぞれ異なります。社会集団の中で性格の違う人どうしが互いの欠点を補い合っているからこそ、集団がうまく機能できるとも言えるのです。しかしながら、中には個性が強すぎるあまり集団からはみ出してしまうような人もいます。人間関係で何かとトラブルを起こしやすい人は、性格が悪い人だというふうに誤解されかねません。その人の個性と性格が集団の中で大きく逸脱している場合は、単なる性格や個性ではなく精神疾患と考えなければならないのです。精神医学の世界ではこうした症例を総合してパーソナリティ障害と呼んでいます。パーソナリティとは人格を意味しますので、人格障害という呼び方もあります。とは言えこの人格というのは極めて抽象的な概念です。一般的に使われる人格と、この場合の人格では意味が微妙に異なる面もあります。むしろ周囲には人格者だと見なされているような人の中にさえ、パーソナリティ障害と診断される例があるのです。パーソナリティ障害を抱える人の多くは、自分でも病気だという自覚を欠いています。幸いにも病気だと気づいた人は、自ら精神科の病院を訪れて改善への道を模索し始めます。精神科の病院と聞けば受診に抵抗を覚える人も少なくありませんが、治療を受けることで人生が大きく変わった人も大勢います。周囲に与える軋轢が激減し、集団の中でも上手に生きられるようになるのです。

信頼が治療への第一歩

精神科の病院ではカウンセリングによる精神療法を中心として、パーソナリティ障害の治療を実施しています。症状を抑えるために感情調整薬や抗精神病薬が使われる場合もありますが、薬物療法はあくまでも補助的な手段に過ぎません。パーソナリティ障害の症状を改善させるために、カウンセリングが大きな力を発揮するものと病院側では考えています。カウンセリングの手段には支持的精神療法や認知行動療法、精神分析的精神療法といった種類があります。いくつかのタイプに分類されるパーソナリティ障害の中でも、特に若い女性で多く見られる境界性パーソナリティ障害での治療効果は顕著です。このタイプは不安定な感情を特徴としており、しばしば衝動的な行動に走る傾向が見られます。カウンセリングを通じて自らの感情と思考を整理することにより、そうした不安定さも影を潜めていきます。どのタイプのパーソナリティ障害でも、治療には時間がかかるのが普通です。長い治療期間の中では、カウンセリングを担当する精神科医や臨床心理士との人間関係も動揺しがちになります。もともと不安定な精神状態を抱えながら受診しているのですから、時としてカウンセラーへの不信感を募らせるのも無理はありません。そんなときでも治療方針を信じてカウンセラーへの信頼感を取り戻せば、治療も順調に進み始めます。治すことへの強い意志こそが、最終的には自分を変えていくための力となるのです。

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